ベッドのなかで考えたこと
2ヶ月ほど、入院しておりました。
とにかく病院ってところは、検査や診察がなければ全然やることがない。持ち込んだ本が尽きるとあとはダラダラTV観るかラジオ聴くか。でなければ寝転がってくだらない考え事を延々とするしかないわけですね。
で、ひとつ感じたこと。
職人さんって、やたらとTVに出てるのね。
ニュースでもよく出てくるし、旅番組でもレポーターが地方の職人さんを訪ねるシーンは定番ですしね*1。昨年11月に静岡県で技能五輪が行われたことと絡めて、出場した選手を取り上げた番組も多かったですね。
その傾向が、去年今年あたりからすごく強まっている印象を感じたわけです。これはひょっとすると、
「若年層をモノづくりの世界に呼び込もう」という機運が、産業界に高まってきているから
ということなんじゃないかと。そういえば以前、こんな雑誌記事もありました。
中小企業は新卒者や第2新卒を採りたくても、思うように採用できない。(中略)特に製造業は、後継者不足に悩んでいたり、長期不況のなかで進んでしまった技術者の高年齢化に歯止めをかけたいという強い動機がある。(中略)技術者を養成したいと思っている中小企業ならば年長フリーターでも一人前に育ててくれる。
(週刊エコノミスト2007年6月19日号・29頁)
製造業のなかで熟練した技術を要する分野では、2007年問題は杞憂どころではないってことなんでしょう。それでなくても伝統工芸の工房や町工場などでは慢性的な人手不足が続いてますし。
このことを逆に言えば、
二十代三十代の貧困層も、モノづくり系の企業を狙うとラクに就職できるかもよ!
ということかもしれません。問題はその情報が肝心の若年貧困層に届いていない可能性があるってことでして、企業も求人情報の提供方法に工夫をし、求職者もアンテナの張り方を工夫するとうまくいくかもしれないです。